「注意欠如・多動症」(ADHD)てどんな感覚なんですか?

「ADHD」と言っても、本当にさまざまな特性があります。

感覚のお話の前に、「知識・特性」のお話をさせてください。

ADHDは、英語「Attention Deficit Hyperactivity Disorder」の略で、

「不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(考えずに行動してしまう)」

の3つの症状がみられ、

年齢や発達に不釣り合いな行動が社会的な活動や学業に支障をきたすことがある障がいのことを言います。

12歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される障がいです。

まずは「注意欠如・多動性障がい」(ADHD)は、

年齢とともに落ち着いてくることが多い障がい」であることをご理解下さい。

時間はかかりますが、ゆっくりゆっくり症状はマシになっていきます。

ADHDである私も、幼い時は確実に「多動性」が強くありましたが

現在は「注意欠如」優位の診断に変わってきています。

「衝動性」については、自制心が芽生えることで少しは抑えられていますが

家族や友人の反応をみていると衝動の出方が変わっただけで「あまり変わりがないのかな?」と思っています。

もし、ADHDの診断がされたら、

まずは個人個人の「特性」を正しく理解していただくことが第一段階だと思います。

ADHDの特性は、本当に多種多様です。

全員が同じように行動するわけではなく、

「不注意・多動性・衝動性」が複合的に現れるため、個人ごとに症状は変わってきます。

では、「特性」をご理解いただくために3つの症状の特性を例に挙げ、

私が、今当てはまるものに⚫︎を、

「トレーニング」によって克服したものに▲、

年齢とともにマシになったものに⬇︎

をつけてみようと思います。

 1.不注意

⚫︎忘れ物が多い
▲何かやりかけでもそのままほったらかしにする
⬇︎集中しづらい

⚫︎自分がやりたいことや興味のあることに対しては集中しすぎてしまう(過集中)

⬇︎切り替えができない
▲片づけや整理整頓が苦手
⬇︎注意が長続きせず、気が散りやすい
▲話を聞いていないように見える
⚫︎忘れっぽく、物をなくしやすい

⬇︎行動が他の子よりワンテンポ遅れる

▲字が乱れる

⚫︎不器用(縄跳びなどが苦手)

?あまり目立たない

 2.多動性

⬇︎落ち着いてじっと座っていられない
⬇︎そわそわして体が動いてしまう
?過度なおしゃべり
?公共の場など、静かにすべき場所で静かにできない

⚫︎静かに遊んだり余暇を過ごすことができない

 3.衝動性

⬇︎順番が待てない、ルールを守るのが苦手
⚫︎気に障ることがあったら大声をあげたり、乱暴になってしまうことがある
▲会話の流れを気にせず、思いついたらすぐに発言する
▲他の人の邪魔をしたり、さえぎって自分がやったりする

?乱暴な子、反抗的、という目で見られやすい

⚫︎ 23➡︎6(現在も症状あり)

▲ 23➡︎6(トレーニングで克服)

⬇︎ 23➡︎7(年齢とともに症状緩和)

? 23➡︎4(当てはまらない)

このように、幼少期には「?」の4つ以外の「19の特性」を持って過ごしていました。

しかし、成人する時には「⬇︎」の7つの特性が緩和していました。

「▲」は、就職してから困難な場面に合い、トレーニングをして克服したものです。

「発達障がい」は、年齢とともに「発達」するものもあれば、

トレーニングで「克服できる」ものもあれば、そのままのものもあります。

しかし、「そのまま」のものも「工夫」によって多少補っていることもあります。

例えば、「忘れ物が多い」。

幼い頃から「前日に全部準備」と決めていましたが、それでも忘れ物をしていました。

この「前日準備」は今でも続けていますが、

それでも出かける直前になって「あれ?ない!!!」とパニックになることがあります。

腕時計だったり、鍵だったり、財布だったり、携帯だったり。

細かいものばかり。

だから、かばんに付けておけるものは、巻いて付けておく。

そして、スマホの「リマインダー」にチェックするものを書いておいて、

準備の時に「いつものところに」仕舞ってあるかチェックしています。

(スマホのない時は、「紙にリスト」を書いたものを貼って、チェックしていました。)

こんなに念入りにしないと、パニックになるのです。

でも、正直「面倒くさい」と思いますよね?!

しかし、幼稚園の時から

「自分で準備する」「チェックする」を習慣化しておくと全く面倒だとは思いません。

「幼稚園の時から?!」と、そこに驚かれるかもしれませんね。

どんなに幼い子どもでも、ちゃんと準備できるんです。

「忘れた」時は「自分のせい」。

「じゃあ、今度忘れないようにするにはどうしよう?」

その点をお母さんが一緒に考えて工夫していくのです。

このように、「不注意」「注意欠如」の点は「工夫」していくことで補えることが多いです。

朝倉 美保