発達障がいの中の「レット症候群」について。
読者の方からご指摘いただきましたので、追記させていただきたいと思います。
情報提供、ありがとうございます!
前回の記事では「自閉スペクトラム症」の中に書きましたが、
現在の医療では違うのだそうです。
発達障がいの中に分類されてはいますが、
今は「自閉症」寄りの考え方で医学では指導をされているそうです。
とは言っても、
「レット症候群」は指定難病でもあるので
発達障害もあり、知的障害もあり、てんかんもあり、他にもいろんな症状があるので分類としては非常に難しい疾患だ、ということを学びました。
小さな女児に多く見られる疾患で、最悪の場合、死に至ることもあります。
発達障がい、に分類されているとはいえ、とても特異的な疾患だと感じました。
一つの機会にもなりましたので、
学んでみたい方のためにまとめておきたいと思います。
<レット症候群>
1966年 ウィーンの小児神経科医、Andreas Rett(アンドレアス・レット)博士により初めて報告された疾患で、彼の名を取って「レット症候群」と名付けられました。
神経系を主体とした特異な発達障がい。
それはほとんど女児に起こる神経疾患で、知能や言語・運動能力が遅れ、
常に手をもむような動作や、手をたたいたり、手を口に入れたりなどの動作を繰り返すことを特徴としています。
女児出生率一万から一万五千人に一人の発生率といわれ、
生後六ヶ月から一年六ヶ月の頃に発症します。
彼女達は話すことはできません。
でも感じる心は豊かに持っています。
(参考:日本レット症候群協会)
<症状>
発症は乳児期早期にあります。
・睡眠、筋緊張の異常
・姿勢運動の異常
・ジストニア
・側弯
・情動異常
・知的障害
・てんかん など
・乳児期から、
日中の睡眠時間が長く、外からの刺激に対する反応に欠けることがあります。
運動発達は
寝返りの獲得から遅れることが多く、独歩も遅れることが多く、生涯不能の例も見られます。
・乳児期後半に
それまで獲得した「手の機能の消失」と「特異的な手の常同運動」が現れます。
発症早期の情動異常は自閉症と似ているところがあり、
乳児期後半から知的障害が前面に出現し、最重度の知的障害になることが多い。
「頭囲の拡大」は乳児期後半より停滞し、幼児期には「小頭」と診断されることが多い。
てんかん発作、特異な呼吸を現してくることもある。
小児期から思春期にかけて、「突然死」の発生も知られている。
<治療法>
根本的治療法がないため、治療は「対症療法」になる。
・理学療法:この疾患の重要な病態である「移動運動」や「姿勢の異常」や、手の常同運動に対して病態に沿った適切な「上肢機能」の指導など
・療育:情緒面の問題、知的障害に対す種々の工夫などへのアプローチ
・薬剤療法:常同運動、異常呼吸に対して試みられてきているが、有効なものは無い。
・手術:側弯が進行した場合、側弯矯正の手術が行われることがある
(参考・引用:難病情報センター)
*参考ホームページ
・日本レット症候群協会:http://www.rett.gr.jp
・NPO法人レット症候群支援機構:http://www.npo-rett.jp/index.html
発達障がいの中に含まれていますが、
症状、治療方法、難病、と知ると、なんとも言葉に表せない気持ちになります。
発達障がいも、ほとんどが対症療法ではありますが、
やっぱり「突然死」があり得るというのは
子育てにおいても気が気でないのではないかな、と思わずにはおれません。

今回、情報提供をいただきました読者様、
良い機会をいただきありがとうございました。
今後とも、何かありましたらご指摘をよろしくお願いいたします。
朝倉美保